奈良唐招提寺から薬師寺までは徒歩7~8分、のんびりと田園風景の小路を歩きます。
このような田園風景の中をのんびり歩いて巡ることが出来るのも奈良の良いところかもしれません。
薬師寺(やくしじ)は、興福寺とともに法相宗の大本山で、南都七大寺のひとつに数えられています。
本尊は薬師如来、開基(創立者)は天武天皇で、1998年(平成10年)に古都奈良の文化財の一部として、ユネスコより世界遺産に登録されています。
まず、薬師寺の北側にある「興楽門」から入り、「大講堂」を右に見ながら東回廊に抜けます。

東回廊の横には、「東院堂」があります。
東院堂は、養老年間(717~724)に吉備内親王[きびないしんのう]が元明天皇[げんめいてんのう]の冥福を祈り、建立されました。奈良時代は現在地の東側に建てられていましたが、天禄4年(973)の火災で焼失しました。
現在の建物は正面7間、側面4間の入母屋造本瓦葺で、弘安8年(1285)に南向きで再建されましたが、享保18年(1733)に西向きに変えられました。高い基檀の上に建つのは、水害・湿気を避けるためであり、鎌倉時代後期の和様仏堂の好例です。
堂内には、白鳳仏を代表する国宝 聖観世音菩薩が安置され、その四方は鎌倉時代の四天王像が守護しています。(薬師寺公式HPより)

東回廊を右に曲がると「中門」があり、中門越しに西塔が見えます。そして門の左右には仁王様。

金剛力士(こんごうりきし)は、仏教の護法善神(守護神)である天部の一つでサンスクリットではVajradhara(ヴァジュラダラ)というそうです。
口を開いた阿形(あぎょう)像と、口を結んだ吽形(うんぎょう)像の2体を一対として、寺院の表門などに安置することが多く一般には仁王(におう、二王)の名で親しまれています。(ウィキペディア参照)
昔から二人の息の合った様子を「阿吽の呼吸」と云いますが、ここから来ています。
まずは口を開いた「阿形(あぎょう)」像。中門の右側にあります。

そして左側の「吽形(うんぎょう)」

中門をくぐると、左側(西側)に「西塔」、右側(東側)に「東塔」がありますが、東塔は現在改修工事中です。
西塔は昭和56年(1981)に復興されました。東塔と比較すると、まずその鮮やかな色に目を奪われますが、またそれは奈良を表わす色使いでもあると言えます。
塔の連子窓[れんじまど]に使われている色を「青[あお]」色、扉や柱に使われている色を「丹[に]」色と呼び、万葉集の一節に
あおによし ならのみやこは さくはなの におうがごとく いまさかりなり
と歌われている事からも当時の平城京の華やかさを表現する意味もあったのではないかと思われます。「青丹良し」とは奈良の枕ことばを意味するのです。(薬師寺公式HPより)

正面には「金堂」。ここもあまり人の姿が無く、ゆっくり回れました。

「金堂」は1976年に再建され、奈良時代仏教彫刻の最高傑作の1つとされる本尊薬師三尊像を安置されています。

次の写真は、金堂の後ろにある「大講堂」の前から見た「金堂」と「西塔」です。
逆光なので見辛い写真ですが・・・・・・・・・・この左側に改修中の「東塔」があります。

中門から見た西塔と金堂の動画です。手持ちで少しブレてますが・・・・・
折角なので日本画家の平山郁夫が30年をかけて制作した縦2.2メートル、長さが49メートル(13枚の合計)からなる「大唐西域壁画」がある玄奘三蔵院に寄ってみます。
玄奘三蔵院は主要伽藍の北側にあり、1991年(平成3年)に建てられたもので玄奘三蔵が祀られています。
写真は、玄奘三蔵院の前に建てられた玄奘塔です。

平山郁夫の絵は壮大な大きさで圧巻ですが、絵心のない私達にとっては、只々「すごいなぁ~!!」の一言。
今度は薬師寺からすぐ近くにある近鉄線「西ノ京駅」から「奈良駅」に移動します。
奈良駅から大仏様で有名な東大寺や奈良の鹿を見に行くこともできるのですが、歩き疲れたこともあって昼食タイムです。
昼食後、残された時間もあまりないので、そのまま東大寺には寄らず、JR[京都駅」まで戻ることにします。
ここで、夫婦そろって、大チョンボです。
帰りの新幹線に時間を勘違いしていたんです。お蔭で、1時間半以上の待ち時間。
歳のせいか、最近思い込みが激しくて困ります。
折角なので、甘味処で少し休憩した後、京都駅八条口から歩いて15分ほどの「東寺」に行くことにします。
東寺(とうじ)は、真言宗の根本道場であり、東寺真言宗の総本山でもあります。
「教王護国寺」(きょうおうごこくじ)とも呼ばれ、山号は八幡山。本尊は薬師如来。
東寺は平安京鎮護のための官寺として建立が始められた後、嵯峨天皇より空海(弘法大師)に下賜され、真言密教の根本道場として栄えることになります。
中世以降の東寺は弘法大師に対する信仰の高まりとともに「お大師様の寺」として庶民の信仰を集めるようになり、21世紀の今日も京都の代表的な名所として存続し、昭和9年(1934年)に国の史跡に指定、平成6年(1994年)には「古都京都の文化財」として世界遺産に登録されました。(ウィキペディアより)

国宝五重塔は京都のシンボルのシンボルでもあり、日本で最も美しい五重塔かも知れません。
高さ54.8メートルは木造塔としては日本一の高さを誇る。
天長3年(826年)空海により、創建着手にはじまるが、実際の創建は空海没後の9世紀末であった。その後、何回か焼失しており、現在の塔は5代目で、寛永21年(1644年)、徳川家光の寄進で建てられたものです。
次の写真は、上の写真とは反対側の池からの五重塔です。

東寺のHPが面白いことに縦書きなんです。厳かな鐘の音も聞こえますよ!!
興味のある方は・・・・・・・・・・・・こちら
東寺では中学生が、個別に見学してるグループがたくさんいましたが、最近の中学生の修学旅行は、4~5人くらいの単位でタクシーを活用しての見学が多くなってるようですね。
特に京都では、私たちが昔経験したようなバスガイドさんの案内ではなく、タクシーの運転手さんが案内してる場面がよくみられ、時代も変わったものです。(今では当たり前????)
・・・・・・・・・そんなことを感じながら、今回の京都・奈良道中が終わり、駅弁買って新幹線へ・・・・・・
この日も良く歩きました。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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